むし歯は『歯』と『むし歯菌』と『食べ物(砂糖)』が一緒になって、『時間』が経過すると起こります。
これを『むし歯の4つの輪』といいます。
むし歯の予防はこの輪を1つずつこわせばいいのです!!
人間の組織の中で一番硬い歯の表面を覆っているエナメル質は酸にめっぽう弱く簡単に溶かされてしまいます。酸性の度合いを pH(ペーハー)で表します。口の中は普段 pH6.8位のほぼ中性ですが、糖分が入るとすぐに pH5.4以下の酸性となり歯が溶けるのです。これが唾液の分泌によって、中性に戻るのに40分かかります
小児の生活態度とむし歯との関係について説明しましょう。
むし歯のできる原因の半分は生活態度です。
下の図は生活態度の一つ一つがどれだけむし歯と関係しているかを表しています。
それでは、下の点数を計算してみて下さい。
◆就寝前の歯みがきは | |
時々する | 4点 |
毎日確実にする | 11点 |
◆間食の時間は決めて与えている | 11点 |
◆間食回数は | |
一日2回 | 11点 |
一日1回以下 | 16点 |
◆冷蔵庫の中には | |
甘味飲料が入っていない | 7点 |
◆夜、就寝前の歯みがき後は | |
水・お茶以外与えない | 37点 |
◆子ども一人でお菓子を買いに行かせない | 11点 |
◆飲み物は牛乳・茶・水・手作りジュースのみ | 5点 |
◆夜、就寝前の歯みがき後は | |
三度の食事をよく食べる | 2点 |
点数を合計して下さい。70点以上であれば理想的です。
奥歯の溝など、歯ブラシが届きにくいところにシーラント処置をすることで、汚れがつきにくくなり、むし歯の予防になります。
子どもの歯は、年齢によってむし歯になり易い場所があります。
①2歳頃まで:上の前歯の歯と歯茎の境目
②2歳~3歳頃まで:上の前歯の歯と歯の間
③3歳前後:上下の奥歯のかみ合わせ(歯の溝)
④3歳6か月以降:上下の奥歯の歯と歯の間
1.おうちの方のひざに頭を乗せて寝かせた状態で磨いてあげてください。
2.おうちでの歯磨きを嫌がって、長い時間磨けないときは、むし歯になり易いところから磨いてください。
「歯がちゃんと磨けているか不安だ…」と感じているママ、パパ!
本小児歯科では、むし歯にならないための歯磨き指導、栄養指導のほか、薬で奥歯の溝を埋めてむし歯を予防するシーラント処置、歯を強くするフッ化物塗布なども行っています。気楽に相談して下さい。
フッ素を歯の表面に直接塗ることによって、むし歯を予防します。むし歯になりやすい乳歯やはえて間もない永久歯を守ります。
フッ素は歯磨き粉や家庭用のフッ素ジェル等にも含まれていますが、歯科で塗るフッ素はそれらに含まれるフッ素の量より高濃度のものを使用しています。
歯科では3か月に1度程度のフッ素塗布を推奨しています。定期検診での口腔内チェックと一緒にフッ素塗布を定期的に受けることができます。
小児歯科では歯が生える前の赤ちゃんの時期から永久歯が生えそろうまでのお口の健康管理を行います。特徴として、歯だけでなく身体や心の成長に合わせて考えていくことにあります。例えば、むし歯の場合、痛みがあったり緊急の治療が必要でなければ、その子が上手に治療できるようになるまで、むし歯の進行を抑制する薬を塗布したり、練習をしながら歯科の雰囲気や診療に慣れ、上手に治療ができるようになってから行います。また、かみ合わせや歯並びが良くない場合、その子の年齢や食事の仕方、また姿勢や舌の使い方なども調べることで状態に応じた治療を行っていきます。
ただ、今の歯の状態を治すだけでなく、将来の子どもの成長を考えた、長期的な視野に立って治療を進めていくのが小児歯科の特徴です。
本小児歯科には、管理コースというものがあり、むし歯がなく治療の必要がない場合でも主に歯科衛生士が指導にあたり、歯磨き指導やフッ素塗布などを行います。
むし歯の予防が大切!!
むし歯になってからでは遅すぎます。小児歯科ではむし歯にならないための歯磨き指導、栄養指導のほか、薬で奥歯の溝を埋めてむし歯を予防するシーラント処置なども行っています。